9時。
昨日とは逆に、
今度はこちらが営業部へ赴き、木村さんの引き継ぎを受ける。
まだ営業さんも社内にいる。
いつかの皆さんも笑顔で出迎えてくれる。
ねーさん、よろしくーって、
ちょっとイジられ気味(笑)だけど。
こうなった今、あのときの飲み会は本当に意義があったと思う。
(あの会があったからいまここにいる、のかも知れぬが笑)
いっとき、自分のアホさ加減に落ち込んだりもしたけど(笑)、
あの日のおかげで輪の中へ自然に入っていけそう、かな。
営業の皆さん、ありがとう。
日常の業務で、大きく異なるのは、外線電話の多さ。
今までも、請求書はじめ書類のこととか、支払いの期限や細則などで
お客様から電話が入ることもあったけど、
今度の部署は、これまでの比ではない。
営業さんが社内にいれば、取り次ぐだけで済みそうだけど、
不在の場合は、ご用件をよく聞いて彼らへ伝達し、こちらで処理できるものは
どんどん片づけてゆかないといけない。
「なんか、ウチの営業とみな顔見知りなんですね。さすがお顔が広い」
「あー、清算のカウンターで全社員さんと顔合わせるからかなあ」
とか何とか言って。彼女はあの日のこと知らないんだろうし。
打ち合わせ用のブースにふたりで座って、木村さんの説明を聞く。
ひと通り聞き終えると、彼女、何か言いたそうな。
「今回、もしかしたら、大野さんにご迷惑だった異動なのかな、って。」
「異動の希望出したの?」
ちょっと沈黙があって。
「…はい。いちおう」
「希望が叶ったんなら、よかったじゃない」
「でも…」
何が言いたいのか、よくわからなかったけど、いずれにせよ、私がこの部署に異動になったことは覆せない。やるしかないんだ。
「私、営業の皆さんとも仲良しだし。気にしないで。何とかやってけるから。…木村さんも、新しい環境で、大変かもしれないけど、頑張ってね」
「はい。ありがとうございます」
引き継ぎは連休明けまで、何回か続く。
自分のやるべき仕事は、必ず全うさせて、引き継いでいくつもりだから、
木村さん、安心してね。
