(前回から続きます)
「会う前に、ちょっと遠くから娘を見てほしい、って頼んだから。」
へ? 何それ?
「会ってほしい男性がいるって、いきなり話したら、ひかり、きっと身構えるでしょ? 」
…ふむ。
「だから遠くから見てもらって、どうですかって、まず向こうの印象を聞きたかったのよ。」
用意周到ねえ、お母様(笑)
…ありがとう。
「カウンターに男性がいたでしょ? 彼にうちの娘はどう? って話してあるから。」
…そこか、意外にもそこか(笑) 意表突くなあ母上。
いたよ、ガン見されたよ。だからこっち見てきたのか(笑)
「いい人なのよ、本当に。私が保証する。月に一度か二度しか会わないけど、誠実に対応してもらって。絶対いい人だから。」
しかも、遠くからじゃないよね?
カウンター越しに至近じゃん(笑)
そう来るかよ。
外見は…。う~ん。
"あんじゃっしゅ"のこじまさんみたいな。
可もなく不可もなく。
とりあえず、大滝氏のような
ウサン臭さ(笑)はない、かな。
「センターの職員さんだから、公務員?」
「ううん、管理を任されてる企業のかたみたい。ひかりの会社よりずっと有名な会社だと思うけど。コマーシャルでも宣伝してるし。」
…知ってるそれ。"指定管理者"ってヤツでしょ。
ウチの取引先にもあるし。
請求先が、その企業宛てでまごつくんだワ。
にしても、こっちはどんな人か知れないし。
この後、どうしたらいいのよう。
「まずは、彼に第一印象を聞いてくる。いいようだったら、是非、会ってほしいって、お願いしてくるけど…ひかりはどうなの?」
そんなこと急に言われても、ね。
「会うだけだったら、べつにいいよ。でも相手がどんな人か知れないと、その先の判断はできないよ。」
「そうよね。そうだけど、本当にいい人だから。絶対おすすめ。」
やれやれ。
でも母が嬉しそうだし。
結婚すると決まったわけでもないし。
このまま、進めてみよう。
とりあえず、ね。
