「ぼく、いやな思いをさせていないでしょうか。」

前回より続きます。)

「大野さんは、結婚したら仕事、続けたいですか?」


具体的に突っ込んできたな。

ここは何と答えておけばいいのかな。

In●el Core Ultraのオーバークロック並みに(笑)

頭、働かせて、短時間で考えたが、どうか。


「経済的に私が支えなければならないのなら、私も働きますが、そうでなければ、家庭に入って、旦那様を支えてゆきたいと考えています。」

…まあ、働きたくないだけだけど(笑)。


「そうですか。とても心強いですね。」

と、少し照れくさそうに、小島さん。

ほんとにそう思ってる?


思えばこんなに。

結婚について、お相手に具体的に

言及したのって、初めてかもね。

いよいよ私も年貢の納め時、って

気持ちになったよ。


「小島さんは、奥さんには家にいてほしいですか?」

はっとして、まじまじと顔を見つめられて。

真剣に考えてるのか、答えが即レスでなくて。


「…ま、まあ、状況にもよりますよね。」

変な沈黙ができて、その場を取りなす。

…そんなに悩まなくても(笑)


そんなこんなで、1時間くらいいたかな。

お開き。

駅へは自宅と逆方向だから、

店の前で、お別れ。


「大野さん。」

背を向けた刹那。

「ぼく、いやな思いをさせていないでしょうか。」


そういう自信なさげの姿を見るのが、

いちばんいやだよ。

…とは言わずに。

「お食事してお話しして、楽しかったですよ。明日はお休みで、ゆっくりしてくださいね。」

手を振って、別れた。


これは。

最初はこんなもの?

つっかえるものがあるのはたしか。

でも、

まだ出会って間もないじゃん?

ゆっくりお互い、進んでいこうよ。


…と、自分に言い聞かせるけど。


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