私の数年先を歩くあなたを見て。

前回より続きます。)

「彼の夢を応援したいの…なんてな。」


ちょっと憂いを含んだ面持ち。

スマホの画面を見ながら。

マサコさん。


「さすがに夢見る年頃、でもないのよ。もうオバサンなんだから。」

スマホの画面をこちらに向けかざす。


「コレだよ、コレ。ホストに貢いでああ幸せ、ってレベルじゃないよね。」

ぽっちゃりロン毛のおじさんが。

45歳、飲食店勤務、ミュージシャン?

…彼氏? これが?


「ああ、な、なんかやさしそうなおもしろそうな彼氏だね。」

心にもない言葉を、眼前に苦し紛れに陳列(笑)。


「まあ、おもしろくてやさしいのは、あってる。ドキドキもトキメキも皆無だけどさ。」

遠い目して独白が続くマサコさん。


「でも、自分が死ぬとき、この人が枕元にいてくれてるような気がして。」

…ふむ。

「それが彼じゃなければ、じゃあ誰なんだろうと考えると…誰も思いつかないね、今んところ。」


休憩時間、終わり。

この人が、そんなこと考えてるなんて、

それ自体が、驚異的(笑)

マサコさんが、だよ?


でも、

彼女は。

結婚しないと決めた私の、

数年先をゆく自分そのもの。

今となっては。


私は。

あなたの私生活を覗いて、

羨ましいと感じ。

45歳の彼氏ができたと聞いて、

また羨ましいと感じ。


自己肯定感、低いから。


私の数年先を歩くあなたを見て、

何から何まで羨ましいとは。

さすがに思わないけど。

…参考には、させてもらう。


私は。

いずれマサコさんと肩を並べそうな、

ミドサー独女のなれの果て。


まあ、いいけどさ、それでも、もう。


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