「痩せれば、いいんだ。」

前回から続きます。)

んで、あとは。


焼肉食べて、この日はおひらき。

森山君おすすめの焼肉屋さん、というか

街中の喫茶店みたいなお店にふたりで。


においが気になるけど、

休日だし、これで今日はおしまいだし。

久しぶりに焼肉、いいね。


「ここは、よく来るんだ。仕事中でも。」

…って、森山君、常連らしい。

お肉が出てきて、さあ焼いて食べよう。

…うん、いいね。

お値段もランチならリーズナブルで。


「夏休みは、長野の実家に帰るの?」

去年だったか、野沢菜のお土産もらった。

意外に、母が喜んでた。


「う~ん、わからない。帰ったら帰ったで、お嫁さん、いい人いないのって、突っ込まれるのがもういやで、ね。」

…なるほどね。

「田舎だからさ、そういうの、昔のまんまなんだよ。」

って。


「大野さんは、結婚しないの? 願望とか、ないの?」

…おっと、焼肉食べながら、そういう話に?

「…う~ん、まあ。いい人がいれば、ね。」

この世代の独女のテンプレ的な回答に終始で。


「田舎は、本人の意思とか、関係なしに迫ってくるから厳しいよ。」

「森山君は、結婚願望あるの?」

「まあ、あるよ。平穏な家庭を築く、みたいな。」


焼肉がじゅうじゅう。

ごはんと一緒にいただく。

わかめスープも美味しいね。


「こんなところで何だけど、お互い結婚して落ち着かない?」

…どええ?!

冗談だよね。冗談ならこの話、付き合うけど。

こういうこと、言う人なんだ、あなた。

いい機会だからって、攻勢かけてきてるんだなあ、って。


「他に誰もいないなら、だけど。山中は若いし、安田課長は既婚者だし。それとも社外にいいひとがいるのかな。」

山中君と安田課長? 何で今、ふたりの名前が?


冗談で言ってるなら、付き合うけど、マジならマジに回答するまで。

何とリアクションしようか。


「森山君、もっとシェイプアップしないとなあ。ぽっちゃりだと、健康的に不安だよ。そういうところも、奥さんになる人は気をつけてあげないと、もし何かあったら、奥さんが健康管理してなかったからって、咎めを受けたりするんだよ。」


そうか、って、深刻な表情で。

「ま、それは結婚するって前提でのことで、さ。まず早く相手を見つけてってことだよ。」


私は、なしだよ?

もう結婚しないって、決めた人だから、さ。


「痩せれば、いいんだ。」

そうそう。でも自分のためにね。

私は、関係ないからね。

自分のためにね(笑)。


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