さあ、今日は姉が帰ってくる日。

さあ、今日は姉が帰ってくる日。


駅までお出迎え。

改札から姿を見せた、ひさびさに会う、姉。


お姉ちゃん、少しやせたなあ。

一人息子のユウが、こんにちはって。

おっきくなったなー。


姉は母に似て、

背は、女性としては、高いほう。

逆に私と父は、背の順、前のほうだった人。


姉は、有名人でいうと…。

思いつかない。考えとくね。

強いてあげると、戸田恵梨香さん似かなぁ。


家に着き。ちょっとお茶して。

ここまで、姉と私はひと言も会話なし。目も合わせない。


姉は、懐かしいのか何なのか、家じゅうをためつすがめつして見て回っている。

それが済んだのか、リビングに戻ってきて。


「ユウ、ひか姉がコンビニでアイス買ってくれるって。一緒に行ってきな」

は? いや、いいけどさ(笑)。いきなりそのフリは何? 驚くよ。


ユウ、ニカっと笑って嬉しそう。

買ってあげないわけにはいかないねぇ。

「よしユウ、じゃ買いにいこう。でもちょっと歩くよ」

「だいじょぶ、おれ探検、好きだから (おれの、お、にアクセントね)」

「じゃ、行こ」


昨日の土砂降りから一転、いい天気。

歩きながら、学校のこととか、友達のこととか、勉強のこととか話した。

あと、「お母さん」のことも。

でも姉のこと根掘り葉掘り聞いて、あとで報告されるとやだな。


でも、子供はやっぱり、可愛いよ。

ユウはもう10歳だけど、いくつになっても子供は子供。

私だって、この子と血がつながっている。


家に帰ると、母と姉がダイニングのテーブルに

向かい合って座っていた。

「おかえり」って母が。

姉は無言。表情に翳りが見える。

姉妹だからそれがわかる。


母が、明日は遊園地に行ったら、って提案。

「お母さんは、ばあばと用があるから、行かないけど、ひか姉と、田島のじじとばばも一緒だよ。」

楽しみだねえ、と、母がユウの頭をわしゃわしゃ撫でてる。

田島は、母の旧姓ね。


宿は、新幹線の駅のすぐそばに取ったって。

だから、4人で外で食事して、そのまま駅まで送った。


帰宅して…。

居間のソファに腰を下ろし。

母とふたりで、「はあ」「ふう」と、

ほぼ同時に安堵のため息。

なんか、そのまま落ち着いちゃって、無言。


「…吉田さんと、うまくいってないんだって」

と、母。

そうなんだろうね。


「コンビニに、人払いさせられたんだね。私はともかく、ユウには聞かせたくない話だね」

「そんなの、あのくらいのトシならとっくに気づいてるよ。一緒に暮らしてるんだよ、ずっと。今回、実家に帰ってきたのも、その関係のことだって、あの子わかってる」


夫婦のことに口を挟みたくはないけど、

ユウのことを第一に考えてあげてね。本当に。

私たちが片親で、どれだけ寂しく、悲しい思いをしたか、思い出して。

ユウにも同じ思いをさせるの? お姉ちゃんは。

(次回に続きます)


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