お姉ちゃんにどんな魔法をかけたんだろうなー。

(前回から続きます)

翌日。


港のそばにある、

大きな観覧車とロープウェイのある遊園地…。

バレバレ(笑)


伯父さん伯母さんも暇してたのか、

急に誘ったけど、嬉しそうにやってきた。


ユウはふたりにあったことはあるだろうけど、

いつ以来かわからないし、覚えてもいないだろう。

伯父さんと伯母さんからユウを見ると?

えっと、私が二人の姪だから・・・わかんない(笑)


まあ、ベンチにでも座っててもらって、ゆっくりして。

いい天気だし。


観覧車乗ったり、コースター乗ったり、

ひと通りアトラクションを楽しんで。

連休中だったから、並んでばかりで大変だったね、ごめんね。

お昼はファミレスだったけど、伯父さんの奢りで(笑)

(伯父さんありがとう)


ユウは本当に楽しそうで、よかったけど、

新幹線で広島までは4時間くらい?

そろそろ帰りの電車の時間に。

そのまま伯父夫婦と一緒に新幹線の駅まで。


改札前のコンコースで、姉が待つ。

ユウが見つけて、走って抱きつく。

姉は、母親の笑顔で息子を抱き寄せた。

やっぱり、お母さんが、いいのね。

ユウ、10歳にもなって、ちょっと甘えすぎだぞ。

でも、知らない場所で、およその人たちと一緒で、

一日、ひとりで頑張ったよね。


ホームまで見送る。

ユウが、今日一日のことを姉に話している。

伯父夫婦が、何時でもまたいらっしゃい、って。

姉は、昨日とは別人の、血色のいい顔をして、

伯父夫婦に頭をさげてお礼を。


お母さんと話して、少しは落ち着いたのかな。

私にも向き直って、あらためて。

「ひかりも、ありがとうね」

「うん…」


電車が出てった。

またおいでね、ユウ、お姉ちゃん。


伯父夫婦とも別れて、帰宅したのは7時過ぎ。

お帰り、お疲れ様って、母が。

夕食の当番は私だけど、今夜は母にお願いした。


食後、ダイニングで、お茶飲みながら。

母は、台所の片づけしてる。


「お母さんは、お姉ちゃんにどんな魔法をかけたんだろうなー」

いたずらっぽく笑って、母の顔を見る。が、

母に、笑顔はなかった。


「一時しのぎでなぐさめたって、何の解決にもなりゃしない」

母が吐き捨てる。


駅でユウを抱き寄せた、姉の笑顔が脳裏をよぎった。


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