(前回より続きます。)
「…好きなひとが、できました。」
やはりそう来るか。
「へぇ、よかったねえ! で、で、どんな人? 社内の人?」
聞かなくても、もうわかったような…。
こっちはあんまり動揺してない。腹が据わった、もう。
「…あ、相談だよね、ごめん。でも相談って…人を好きになることは、相談して決めることじゃないよね。」
「はあ、そうなんですが…。」
この夜はここまでかなり飲んだけど、
いっぺんに酔いが醒めた。
「彼女は年下なんですが、やっぱりいろいろ経験がない男は、頼りなく思われるんでしょうか。」
「それは相手にもよるかなあ。恋愛をリードしてもらいたいとか、まあ、ふつうはそう考える子が多いかもね。」
彼、真面目に聞いてる。でも顔は酔って赤い(笑)
「経験がない、少ないは、イコール頼りない、だからダメ、ではないでしょ? 自分なりに誠実に交際すれば、きっと相手に伝わるよ。」
「…そうでしょうか。そうですよね。」
「それに、あの子はそんなこと気にしな…」
「え! 知ってたんですか?」
いかん、口がすべった泣。
聞くと。好きな子、とは、
やっぱり柏木さんだった。
クリスマスにどこかご飯食べに行こうって、誘ったら、
OKもらったって。
それで。
こんなに自分の好みにバッチリはまる人は初めてだ、って。
…ヲイヲイ、
それでよく私のことも好きだとか言えたな(笑)
どう考えても同じ人種じゃないだろ、
あのこぢんまり姫とは。
帰り道。
山中君はまだ、柏木さんのこと話したいようすだったけど、
ノロケは勘弁。
あとはうまくやってくれい。
「あ、○ーソンだ。ちょっと待ってて。」
いつものPBの発泡酒買った。
「まだ飲むんですか?」
「ほら君の分も買ってきたよ。」
「ぼくはもう、酔ってしまって飲めません。」
「付き合い悪いなあ(笑)」
駅前に、野球場があって、公園が。
…どこだかバレバレ(笑)
「ちょっと、これ飲む間だけ、座って話そ?」
何だか急に、イライラしてきた。
(次回に続きます。)
