(前回から続きます)
「…食後にデザートでいちごが出て、新しいおしぼりが頂けるんですよ。店の雰囲気も良くて、とても満足でした。」
山中君の話にはほとんどならなかったけど、
クリスマスイブを過ごした、自分なりの感想を、
楽しそうに、私に話してくれた。
…ふうん。
この子、べつにお嬢様、ってわけでもないんだな。
…率直な感想。
都合の悪いことへの「スルー力」も備わっていて、
自分も相手も傷つけない処世術も持ってて。
大人の嘘も上手につけるんだろう。
そう、私が勝手に。
この子にいちばん必要だと思っていた、
「したたか」さを、
この子は、もしかしたら、
人一倍、誰よりも持ってるのかもしれない。
姫でも、なんでもないよ。
ふつうに、社会人として、大人の女性として、
当たり前に振舞うことができている───。
心配して、損しちゃった。
この子は、将来、
会社にとって重要な戦力になっていくよ。きっと。
そのパートナーが山中君でどうなのか、
それがむしろ心配(笑)。
でも、彼女にその気がないんじゃ、
どうにもならないよねえ。
それでも。
柏木さんのこと好きなら、
もう一度、トライしてみれば。山中君。
その価値、あるよ。
